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2006年 05月 24日

フアン・パブロ・レベージャ / パブロ・ストール 『 ウィスキー 』

フアン・パブロ・レベージャ / パブロ・ストール 『 ウィスキー 』_e0021191_18444755.jpgウィスキー (2004/ウルグアイ=アルゼンチン=独=スペイン)
Whisky
[Drama/Comedy]
製作総指揮 フェルナンド・エプスタイン
製作 フェルナンド・エプスタイン / クリストフ・フリーデル / エルナン・ムサルッピ
監督 フアン・パブロ・レベージャ / パブロ・ストール
脚本 フアン・パブロ・レベージャ / パブロ・ストール / ゴンサロ・デルガド・ガリアーナ
撮影 バルバラ・アルヴァレス
美術 ゴンサロ・デルガド・ガリアーナ
音楽 ペケーニャ・オルケスタ・レインシデンテス
出演 アンドレス・パソス / ミレージャ・パスクアル / ホルヘ・ボラーニ / ダニエル・ヘンドラー / アナ・カッツ / アルフォンソ・トルト
allcinemaにて詳しい解説とストーリー

●これは、良い映画だった。サンダンス系なんだけど、全体的なトーンや色使い・音楽の挿入など、どことなくカウリスマキを思わせる。もちろんテーマも、カウリスマキが扱ってるものと近いし、あからさまに言いたいことを言うのではなく、観る側に想像させるところもとても好感が持てる。映画らしい映画。
フアン・パブロ・レベージャ / パブロ・ストール 『 ウィスキー 』_e0021191_18455936.jpg
僕は、殻にこもっている人間だからハコボ(アンドレス・パソス)のような雰囲気を持っていると自覚してるところはあって、彼は経営者であるんだけど冒険はしないし、毎日をある種機械的に過ごしてるだけ。そのうえ自意識過剰で、自分の世界に他人を入れようとしないしまた他人の世界に入ろうともしない・・・いや自意識過剰と言うより「どうせオレなんて」って言う負の意識があるから、「他人がオレには興味ないだろ」って考えになり、自分からバリアを張るし、もっと言うと他人に期待してない部分があったりするのかもしれない。これは、マルタ(ミレージャ・パスクアル)も同じ部分があるんだけど、彼女は偽りの結婚だったりハコボの弟エルマン(ホルヘ・ボラーニ)に出会って、女性って意識を思い出したために、徐々に変わっていった。本当は同じ雰囲気を持つハコボに惚れていた様子はあったんだけど、いざ偽りの結婚生活を体験したり、弟の相手を思いやる態度にふれて、ハコボの持っている世の中とのズレを感じてしまい・・・最後のシーンは惨めさと刹那さとアホさ加減を感じれる良いシーン。

僕も多分50歳過ぎたらハコボみたいなおっさんになるんだろうなぁと想像している。こういう閉鎖的なおっさんよくいるもん。弟エルマンはコミュニケーションがとれて、臨機応変に相手に合わせることが出来るから、マルタの感じた女性的な想いはもしかしたら勘違いなのかもしれないけど、でも、異性を意識する事が女性が変化する要因だったり美しくなろうとする原動力ってことは、とても素敵なことだと思う・・・その微妙な変化を感じれるのがこの映画の上手いところ。★★★★☆。

by nyankoronica | 2006-05-24 00:16 | 映画- その他の地域


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